- 業種別新型コロナ感染拡大予防
ガイドライン - ソーシャルディスタンスの目安は2m
最低1m確保 - 新型コロナは空気中で3時間生存
- 効果のある換気、空気清浄の提案
2020年5月14日に内閣官房から19業種の新型コロナウイルス(以下、新型コロナと略)感染拡大予防ガイドラインが発表されました。1ヵ月が経過した2020年6月13日には23業種まで整備され、基本的には2mを目安にしたソーシャルディスタンスやマスクの着用、消毒が記載されています。
新型コロナの空気中での生存時間を考えた場合、ソーシャルディスタンスだけではなく、換気や空気清浄を感染対策の重要ポイントとするべきではないでしょうか。
ソーシャルディスタンス1m確保がギリギリ?
2020年6月13日時点での新型コロナ感染拡大予防ガイドラインでは、各業種ともに2mを目安に最低1mの距離を確保したソーシャルディスタンスが感染防止の基準になっています。日本の商空間で2mの間隔をあけることは現実的に難しいケースがほとんど。最低限の1mがギリギリ確保できる距離ではないでしょうか。
ソーシャルディスタンスでは感染防止は脆弱?
2020年3月17日 米国立アレルギー感染症研究所の研究者らによる論文が、米医学誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』で発表されました。
この論文では、新型コロナが環境ごとに生存している時間・期間の検証結果がまとめられています。
環境で異なる新型コロナの生存時間
空気中で3時間、ボール紙で24時間、ステンレス、プラスチックの表面で2~3日と、新型コロナは付着している場所によって生存時間が変わってくるようです。
新型コロナの環境別生存時間
1.空気中:3時間
2.銅:3時間
3.ボール紙:24時間
4.ステンレス:2~3日
5.プラスチック:2~3日
※2.~5.はそれぞれ表面
※米国立アレルギー感染症研究所 研究者らによる論文より抜粋
米国立アレルギー感染症研究所 研究者らによる論文
掲載 米医学誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』
空気中で3時間生存する新型コロナ
新型コロナは空気中で3時間生存
●換気は常時実施が必要
●空気が常に清浄されるのが望ましい
空気清浄機は新型コロナを除去できる?
一般的に花粉対策などに効果がある空気清浄機はPM2.5という花粉などを除去する能力があります。
しかし、ウイルスのサイズはPM0.1~0.5のため、花粉対策用の空気清浄機ではウイルスまで除去できず、また、通常のイオンではウイルスを死滅させることはできません。
PM0.1サイズから除去できるか死滅させる機能が必要
新型コロナに有効な空気清浄機
●PM0.1の空気清浄機能
●ウイルスを死滅させる機能
ガイドラインも完全ではない
各業界が作成した新型コロナ感染拡大予防ガイドラインは、最低限必要な感染防止策です。緊急事態宣言の解除、休業要請の緩和が進むにつれ、新たに感染者数が増えていることでも判るように、感染リスクはなくならず、防止策を行っている環境でも完全ではありません。このことを1人ひとりが認識し行動・警戒することが必要と言えるでしょう。
2020年6月14日
文:Yoshinori.Takayama